今回から新しいシリーズ「ねじの雑学」始めます。毎回1つのねじにターゲットを絞り、知ってそうで知らないねじの知識、ねじ業界での常識等々をご紹介して、少しでもねじを知っていただければ幸いです。
今回は「六角ボルト」です。形状は写真1のように六角形の頭を持ったねじです。
写真1 六角ボルト |
JIS B 1180で規定されていますが、実際のところ流通している製品はJIS B 1180附属書の仕様が適用されています。(JISが実際の製品を追い抜いていった?感じです)
両者の大きな違いは首下の座の有無です。現在市販の六角ボルトには座がついていません。呼び方は一般的(当社の関係する範囲では)に六角ボルト半ねじ、六角ボルト全ねじ、六角ボルト半ねじ胴細などと呼ぶことが多いです。
「六角ボルト半ねじ」と「六角ボルト半ねじ胴細」は同じ半ねじではありますが頭の付け根の軸径が違いますので要注意です。(当社商品は半ねじと言えば一部例外を除き、大半が六角ボルト半ねじのことをいいます。価格は胴細が安い)
全ねじ(押ねじという場合もあります。)とはボルトの首下全体にねじが切ってあるものをいいます。半ねじ(中ボルトという場合もあります。)は先端の一部にねじが切ってあるものです。半ねじといってもねじ部の1/2だけねじが切ってあるとは限りません。
またボルトの長さが短い場合は全ねじしかありません。(例えばM10×20は全ねじのみしか市販されていません)
六角ボルトJIS B 1180-1994 | 六角ボルトJIS B 1180附属書 | ||
呼び径ボルト 部品等級A,B |
六角ボルト半ねじ 等級 上、中 |
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全ねじ六角ボルト 部品等級A,B |
六角ボルト全ねじ 等級 上、中 |
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有効径六角ボルト 部品等級B |
六角ボルト半ねじ(胴細) |