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六角ボルトの種類について(第18号)

前回は「六角ボルト」を紹介しました。ところで
(a)六角ボルト半ねじ(写真1)
(b)六角ボルト半ねじ胴細(写真2)
を比べると(b)の方が頭の付け根の軸径が細くなっています。

写真1 六角ボルト
半ねじ
写真2 六角ボルト
半ねじ胴細

両者は製造工程が若干違います。
一般的に大量生産されるねじはねじ部を転造によって作ります。転造というのは以前紹介しましたが、向かい合った転造用のダイスの間に材料を通すことで塑性変形によりねじが形成されます。すなわち
・ねじの谷:押しつぶされて材料の外径よりも細くなる。
・ねじの山:盛り上がって材料の外径よりも太くなる。
従ってねじ材料を事前に加工せずに転造すると(b)六角ボルト半ねじ胴細となります。(a)六角ボルト半ねじの場合にはねじを転造する前に首下部分の外径とねじを転造する部分の外径をあらかじめ2段に加工しておかなければなりません。
切削でねじを切る場合は、(a)六角ボルト半ねじの方が製作に向いています。
カットボルトとして市販されているものは胴細の六角ボルトです。カットボルトは建築用によく使用されます。一概には言えませんが、カットボルトの方が割安な場合が多いです。

名称 ねじ切り前の材料形状 ねじ切り後完成品
(a)六角ボルト半ねじ
(b)六角ボルト半ねじ(胴細)  

 

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