「六角ボルト」の六角頭でスパナをかける部分の互いに平行な2面間の距離(図1のS)をJISでは「二面幅(width across flat)」と定義しています。ねじ業界の人は平径という言い方をよくします。スパナ径という人もいるようです。また六角頭の互いに相対する角と角との間の距離(図1のe)をJISでは「対角距離(width across corner)」と定義しています。頭の高さ(図1のk)は文字通り「頭の高さ(height of head)」となっています。
図1 六角ボルトの二面幅 |
ところでこの二面幅の大きさがJIS B 1180附属書で規定されている通常の六角ボルトよりも小さいものがあります。 これは小形六角ボルトといい、同じくJIS B 1180附属書で規定されています(呼び径ではM8~M39の範囲)。
参考のためにねじの呼びと二面幅寸法の関係を六角ボルトと小形六角ボルトについて表1に示しておきます。ちなみに六角ナットについても通常の六角ナット以外に小形六角ナットというのがあります。二面幅寸法は小形六角ボルトの二面幅と同じサイズです(JIS B 1181附属書)。
ねじの呼び | 二面幅基準寸法(mm) | 頭の高さ 基準寸法(mm) |
|
六角ボルト | 小形六角ボルト | ||
M8 | 13 | 12 | 5.5 |
M10 | 17 | 14 | 7 |
M12 | 19 | 17 | 8 |
(M14) | 22 | 19 | 9 |
M16 | 24 | 22 | 10 |
(M18) | 27 | 24 | 12 |
M20 | 30 | 27 | 13 |
M22 | 32 | 30 | 14 |
M24 | 36 | 32 | 15 |
(M27) | 41 | 36 | 17 |
M30 | 46 | 41 | 19 |
(M33) | 50 | 46 | 21 |
M36 | 55 | 50 | 23 |
(M39) | 60 | 55 | 25 |