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タッピンねじと木ねじの違い(第47号)

タッピンねじと木ねじは形状がよく似ていて、何が違うの?と疑問をもたれている方も多いのではないでしょうか。
十字穴付きタッピンねじはJIS B 1122で規定されていますが、実際に弊社で取り扱っているものはJIS B 1122附属書で規定されているものです。ねじ部形状により1種~4種までありますが、今回は木ねじと形状が似ている1種(図4参照。弊社ではA種と呼んでいます。)をとりあげます。

写真1 十字穴付きナベタッピンねじ1種 写真2 十字穴付き丸木ねじ

 

図4 十字穴付きなべタッピンねじ   1種(A種) 図5 十字穴付き丸木ねじ

 

すりわり付きタッピンねじというのもJIS B 1115で規定されていますが、弊社では取り扱いはありません。実際に流通しているかどうかも不明です。
十字穴付き木ねじ(図5参照)はJIS B 1112、すりわり付き木ねじはJIS B 1135でそれぞれ規定されています。どちらも市販されています。
タッピンねじと木ねじで最も大きな違いは、タッピンねじが板金用なのに対し木ねじが木材用であることです。
タッピンねじは、ねじの材質が鉄の場合には、浸炭焼入れ、焼戻しを施して、ねじの表面を硬くしています。これにより、下穴をあけた板金にねじ山を形成しながらタッピンねじをねじ込むことができるのです。
タッピンねじを板金にねじ込むときには必ず下穴をあける必要があります。木ねじの場合も下穴をあけるとねじ込みやすくなりますが、必ずしも下穴は必要でありません。
また両者の互換性ですが、タッピンねじを木材へ使用することは可能ですが、木ねじを板金に使用することはできません。
両者を見分ける外観上の違いは首下をみれば分かります。木ねじの場合は図5のように、先端から軸部長さの約2/3だけねじが切られており、残り1/3はねじが切られていない円筒部になります。
それに対し、タッピンねじは図4のように首下までねじが切られています。
木ねじの首下円筒部は、この円筒部と木との摩擦によりゆるみ止め効果を発揮すると言われています。
その他、両者の比較を以下に列挙します。
ねじ山の角度:
タッピンねじは60度ですが、木ねじは「通常45~55度」と規定されています。
ねじの呼び:
表1、表2のように、例えば、タッピンねじでは呼び径「3」であるのに対し、木ねじは呼び径「3.1」のように両者の呼び径が微妙に異なる場合があります。
頭の形:
木ねじの場合は頭が丸いものは丸頭となり、ナベ頭は存在しません。逆にタッピンねじの場合はナベ頭はありますが、丸頭は存在しません。
谷の径:
木ねじは谷の径/外径として規定されています(表2※1)。タッピンねじの谷径/外径(d1/d)を表1の値から計算すると、木ねじの規格である0.65~0.75の範囲内に入ることから、呼び径が同じ場合には、谷の径は両者ともほぼ同じと考えられます。

表1 JIS B 1122附属書十字穴付きタッピンねじ1種(抜粋)
ねじの呼び径 3 3.5 4 4.5 5 6
d(mm) 最大 3.1 3.65 4.15 4.65 5.2 6.2
最小 3 3.5 4 4.5 5 6
d1(mm) 最大 2.2 2.6 3 3.3 3.7 4.5
最小 2.1 2.5 2.9 3.2 3.5 4.3
dk基準寸法 5.5 6.0 7.0 8.0 9.0 10.5
ねじ山の数
25.4mmにつき
24 18 16 14 12 10
ピッチp(mm)計算値 1.06 1.41 1.59 1.81 2.12 2.54

 

表2 JIS B 1112 十字穴付き木ねじ(抜粋)※1
呼び径 3.1 3.5 4.1 4.5 5.1 6.2
d 3.1 3.5 4.1 4.5 5.1 6.2
ピッチ
P(mm)約
1.3 1.4 1.8 1.9 2.2 2.7
dk基準寸法 5.7 6.5 7.6 8.3 9.4 11.5

 

※1 備考に「ねじの谷の径と外径との比は、ねじ部のほぼ中央部において0.65~0.75とし、ねじ山は、最先端までなければならない。」と記載されている。

 

 

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