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ユニファイねじの基準山形(第67号)

今回はユニファイねじについてもう少し詳細に見ていきたいと思います。
ユニファイねじはアメリカで規格化されたねじで、JISではその一部であるユニファイ並目ねじとユニファイ細目ねじが表1のように規定されています。

図5 ユニファイねじの基準山形

 

表1 JISで規定されているユニファイねじ
表題 JIS
ユニファイ並目ねじ(Unified Coarse Screw Threads) JIS B 0206
ユニファイ並目ねじの許容限界寸法及び公差 JIS B 0210
ユニファイ細目ねじ(Unified Fine Screw Threads) JIS B 0208
ユニファイ細目ねじの許容限界寸法及び公差 JIS B 0212

JIS B 0206(ユニファイ並目ねじ)とJIS B 0208(ユニファイ細目ねじ)では適用範囲が「航空機その他特に必要な場合に限り用いる・・・」と記述されていますので、日本国内では、通常の用途でユニファイねじを使用することを推奨していないようです。
またユニファイ並目(あるいは細目)ねじはISO263(※1)に規定されている並目(あるいは細目)系列のねじと同じです。
JIS B 0206(あるいはJIS B 0208)はユニファイ並目(あるいは細目)ねじの基準山形と基準寸法(図5)を規定しています。基準山形と基準寸法の定義はメートルねじのそれらと同じです。各基準寸法の定義は以下の通りです。
D:めねじ谷の径の基準寸法(呼び径)
d:おねじ外径の基準寸法(呼び径)
D2:めねじ有効径の基準寸法
d2:おねじ有効径の基準寸法
D1:めねじ内径の基準寸法
d1:おねじ谷の径の基準寸法
H:とがり山の高さ
P:ピッチ
また、ねじの呼びに対するそれぞれの基準寸法を表2に一部抜粋します。ねじの呼びとねじ山数が分かれば表2の数値を計算で導くことができます。1/2-13UNCおねじを例にして、基準寸法を導いてみます。図6、図7を参考にしてご自分で計算してみるとよく理解できると思います。
ピッチP:
ねじ山数が25.4mmにつき13山だからP=25.4/13=1.9538
外径d:
ねじの呼びが1/2インチだからd=25.4/2=12.700
とがり山の高さH:
一辺がピッチPの正三角形の高さがHだから
H=P×cos(30°)=P×1.73205/2=0.866025P=1.6920
ひっかかり高さH1:
とがり山の高さHからH/8とH/4を差し引いた値だから
H1=H-(H/8+H/4)=(5/8)H=1.058
有効径d2:
外径dから有効径までの距離はH/2-H/8=(3/8)Hだから、この距離の2倍を外径dから差し引いた値が有効径d2になり、
d2=d-(3/8)H×2=12.7-(3/8)×1.6920×2=11.431(※2)
谷の径d1:
有効径と同様に考えて、外径dからひっかかり高さH1の2倍を差し引いた値だから
d1=d-H1×2=12.7-1.058×2=10.584

 

※1 ISO inch screw threads.General plan and selection for screws,bolts and nuts-Diameter range 0.06 to 6in
※2 計算誤差により数字末尾がJISと違います。ご了承ください。

 

ねじの呼び ねじ山数
(25.4mmにつき)n
ピッチ
P
ひっかかり高さ
H1
めねじ
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
おねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
No.6-32UNC 32 0.7938 0.430 3.505 2.990 2.647
No.8-32UNC 32 0.7938 0.430 4.166 3.650 3.307
No.10-24UNC 24 1.0583 0.573 4.826 4.138 3.680
No.12-24UNC 24 1.0583 0.573 5.486 4.798 4.341
1/4-20UNC 20 1.2700 0.687 6.350 5.524 4.976
5/16-18UNC 18 1.4111 0.764 7.938 7.021 6.411
3/8-16UNC 16 1.5875 0.859 9.525 8.494 7.805
7/16-14UNC 14 1.8143 0.982 11.112 9.934 9.149
1/2-13UNC 13 1.9538 1.058 12.700 11.430 10.584

 

図6 ユニファイねじの基準寸法

 

図7 図6をねじ全体で表示

 

 

 

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