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亜鉛めっきについて(第95号)

鉄板に亜鉛メッキを施したのがトタンです。一昔前は、納屋の屋根にトタンの波板を使用した質素な建物をよく見かけました。トタンは比較的錆に強いといわれますが、それでも月日が経つと赤さびが発生し、そのうちに鉄板がぼろぼろになって朽ち果てて行きます。ジオラマ(模型)の世界ではこの古ぼけたトタン屋根の建物は昭和のレトロなイメージにピッタリの題材ですね。

このようなトタンですが、現在では、見栄えのよい、耐食性のある建材に取って代わることが多くなりました。
ところで、トタンの亜鉛メッキは、溶融亜鉛メッキなのか、電気亜鉛メッキなのか疑問に思い、書物、ネット等で調べてみますと、鉄板に溶融亜鉛メッキを施したものであることが分かりました。
さらに調べると、電気亜鉛メッキを施した鉄板もあるようで、SPCC(冷間圧延鋼板)に電気亜鉛メッキを施した鋼板をSECC、SPCCに溶融亜鉛メッキを施した鋼板をSGCC、とそれぞれ言うそうです。
また近年、建物の外壁などに広く使用されている、ガルバリウム鋼板(新日鉄住金の登録商標)は、アルミニウムと亜鉛の溶融メッキで、溶融亜鉛メッキよりもさらに耐食性が良いようです。
一方、ねじの業界では、溶融亜鉛メッキは、どろどろに溶かした亜鉛の中に漬けることから、一般的に「ドブ」あるいは「てんぷら」という名称で呼ばれ、屋外で使用する設備で幅広く使用されています。
溶融亜鉛メッキは膜厚が厚いので、通常のナットに施すと、ボルトが入らなくなります。そのためにオーバータップでねじ切りした、ねじ径が大きめのナットにメッキする必要があります。
また、ねじの場合、電気亜鉛メッキはこれ単体で使用することは稀で、通常は、ユニクロ、クロメート、3価クロムクロメート等のように、電気亜鉛メッキ後にクロメート処理を行うことで、装飾性、耐食性を向上させています。

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