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JIS規格のドリルネジ(第128号)

ドリルねじは、写真1、図1のようにタッピンねじの先端にドリル刃が付いた構造で、自ら下穴をあけた後、ねじ込んでいけるので、下穴をあける必要がなく、工数削減に効果的です。
日本国内で広く流通しているドリルねじは、メーカー独自規格品のようですが、JISで規定されたドリルねじもあります。
「タッピンねじのねじ山をもつドリルねじ」(JIS B 1124)がそれです。タッピンねじのねじ山というのはJIS B 1007(タッピンねじのねじ部)で規定されています(図2、表1)。

 

写真1 ドリルねじ 図1 ドリルねじの構造 図2 タッピンねじのねじ部

 

表1 タッピンねじのねじ部寸法(JIS B 1007抜粋)
ねじの呼び ST2.9 ST3.5 ST4.2 ST4.8 ST5.5 ST6.3
P 1.1 1.3 1.4 1.6 1.8 1.8
d1 最大 2.90 3.53 4.22 4.80 5.46 6.25
最小 2.76 3.35 4.04 4.62 5.28 6.03
d2 最大 2.18 2.64 3.10 3.58 4.17 4.88
最小 2.08 2.51 2.95 3.43 3.99 4.70

 

JIS B 1007ではタッピンねじの、呼び径をST1.5~ST9.5としています(日本ねじ商業組合連合会のねじ総合カタログによると、STとは「Spaced Threadの略であり、ねじ山の山と山の間に空間のあるタッピンねじに用いられる」とあります。)。
このタッピンねじの呼びのうち、ドリルねじに適用されるのは、ST2.9~ST6.3(ST2.9,ST3.5,ST4.2,ST4.8,ST5.5,ST6.3)です。
日本国内で広く流通している、例えばピアスビスは、呼び3~8(3,3.5,4,5,6,8)で、JIS規格品と比較すると、外径のサイズとねじピッチが異なります。
日本国内ではケーエム精工がJIS規格のドリルねじを製造しています。JIS規格のドリルねじが必要な物件等で使用することができます。
ケーエム精工は「J-DRIVE」というシリーズ名で販売しており、頭部形状は「つば付き六角」「十字穴付きなべ」「十字穴付き皿」「十字穴付き丸皿」「十字穴付きトランペット」(写真2~6)の計5種で、全サイズ合わせて、390種類あります。これらの中から代表して、つば付き六角頭のサイズ表を表2に掲載します。
鉄だけでなく、ステンレス(SUS410)も製造できます(表2色付き部)。その他形状のサイズ等についてはお問い合わせください。
ちなみに、ケーエム精工㈱は建築用ファスナーの分野で、大手ゼネコンやハウスメーカーの採用実績があります。

写真2 J-DRIVEつば付き六角 写真3 J-DRIVE十字穴付きなべ 写真4 J-DRIVE十字穴付き皿 写真5 J-DRIVE十字穴付き丸皿 写真6 J-DRIVE十字穴付きトランペット

 

 表2 J-DRIVEつば付き六角 サイズ表
色付き部のサイズはステンレス(SUS410)で製作可能
呼び/長さ ST2.9 ST3.5 ST4.2 ST4.8 5 ST5.5 6 ST6.3
9.5  ○
13  ○  ○  ○  ○  ○
16  ○  ○  ○  ○  ○  ○
19  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○
22  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○
25  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○
32  ○  ○  ○  ○  ○  ○
35
38  ○  ○  ○  ○  ○  ○
41
45  ○  ○  ○  ○  ○
50  ○  ○  ○  ○  ○

 

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