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ねじの等級のお話し(第10号)

今回はねじの等級についてお話したいと思います。
等級とはねじの寸法の仕上がり度合いを示すものです。
新JISでは等級を6gとか6Hという表し方をします。一方、旧JISではねじの等級は1級・2級・3級という表し方をしていました。旧JISの等級と新JISによる等級の対応を示したのが表1です。両者の公差は若干異なっており、完全に一致しておりません。

表1 旧JISと新JISとの並目ねじの等級対応表
旧JISの
等級
新JISで規定する等級
めねじ おねじ
1級 4H(M1.4以下)
5H(M1.6以上)
4h
2級 5H(M1.4以下)
6H(M1.6以上)
6h(M1.4以下)
6g(M1.6以上)
3級 7H 8g

例えばメートル並目ねじのおねじM10を旧JISの1級、2級、3級の有効径の公差を示したのが表2、新JISの4h、6g、8gの有効径の公差を示したのが表3です。これを見ても実際に公差に差があるのが分かります。

表2 M10並目ねじの公差(旧JIS、JIS B0209 1968より)
max min
1級 9.026 8.946
2級 8.986 8.866
3級 8.986 8.816

 

表3 M10並目ねじの公差(新JIS、JIS B0209-3より)
max min
4h 9.026 8.941
6g 8.994 8.862
8g 8.994 8.782

従って図面で6gの公差が指定されているときには表3の新JISの公差でねじを切る必要があります。表1に照らし合わせて「6g」だから「2級」相当と判断してねじを切ることはトラブルの元となります。
こういったことに対応するためにねじゲージと呼ばれるゲージがあり必要に応じたゲージを使い検査、もしくは加工する必要性があります。
ちなみにゲージを表す記号はJIS B 0251によると表4のようになります。しかし各メーカーによって表記方法が異なる点もあるので注意してください。
今回述べたのはほんの一部分にすぎません。詳細は店員までお尋ねください。なにかアドバイスできると思います。

表4 ねじ用限界ゲージの種類及びゲージ記号(JIS B0251)
検査されるねじ 検査される箇所 ねじ用限界ゲージの種類 ゲージ記号(1)
おねじ 有効径 固定式通り側ねじリングゲージ GR
調整式通り側ねじリングゲージ -
通り側ねじ挟みゲージ -
固定式止り側ねじリングゲージ NR
調整式止り側ねじリングゲージ -
止り側ねじ挟みゲージ -
外径 プレーン通り側リングゲージ PR(2)
プレーン通り側挟みゲージ PC(2)
プレーン止り側リングゲージ PR(2)
プレーン止り側挟みゲージ PC(2)
めねじ 有効径 通り側ねじプラグゲージ GP
止り側ねじプラグゲージ NP
内径 プレーン通り側プラグゲージ PP(2)
プレーン止り側プラグゲージ PP(2)

注(1)ゲージ記号はISO1502に規定されていないが、使用の便を考え従来か  ら使われているものを使用する。
(2)通り側と止り側とが別々になっている場合は、ゲージ記号の後に”通” 及び”止”の文字を付ける。例 PP通、PP止

 

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